雨の中で荷物を運ぶ。離れた駐車場まで歩く。大切な車を、もう少し身近な場所で保管したい。

そんな不便を変える選択肢が、ビルトインガレージの増築です。

価格は、増築するのか、今ある部屋を車庫に変えるのかで大きく変わります。この記事では、公開されている概算と施工実例を分け、工事内容・税区分・追加費用まで整理します。自宅に合うプランを比べるためのチェック表と、コピーして使える相談文も用意しました。

この記事を書いた人
住宅情報メディア「イエシラベ」「ハウスサーチ」 代表: 佐藤 優。代表歴 10年。新築・外構・リフォーム分野を中心に情報発信。自身は、新築注文住宅での家づくりと、マンションの購入・売却を経験。お得で満足度の高い住まい作りに興味あり。

約3分で読めるこの記事のまとめ

ビルトインガレージの増築は、まず数百万円規模の工事として検討するのが出発点です。公開解説には約150万〜350万円という概算があります。ただし、税区分や工事に含む範囲は明確ではありません。一方、既存ガレージに接続して広げた施工実例では、税込500万〜1,000万円の価格帯が公表されています。これらは条件が違うため、一つの「全国相場」にまとめないことが大切です。[1][4]

まずは「どの工事をしたいか」を決める

庭などに新しい車庫空間を足し、家とつなげるのが増築です。既存の1階の部屋を車庫に変える方法もありますが、こちらは建物内部の改修が中心になります。敷地内に別棟のガレージを置く方法も、家と一体にする増築とは別の計画です。

既存居室を車庫にした公開例には税込228万円の工事があります。しかし、この金額で増築できるという意味ではありません。価格を見るときは、「工事の種類・面積・用途・含まれる作業・税区分」をセットで確認しましょう。[2]

本体価格より「使える状態までの総額」を比べる

見積もりで確認したいのは、基礎や構造だけではありません。既存部分の解体、母屋との接続、防水、シャッター、換気、照明、前面の舗装なども対象です。調査・設計・申請、工事中の駐車場所も含めて予算を考えると、契約後の見落としを減らせます。

また、空き地があるだけで増築できるとは限りません。建ぺい率や容積率、道路との関係、既存建物の柱・壁・基礎を確認します。車庫の容積率に関する緩和と、固定資産税の扱いは別の制度です。「住宅の5分の1以下なら非課税」とは考えないでください。[11][12]

欲しいのは、車の置き場所と暮らしやすさ

車が入る広さと、毎日使いやすい広さは同じではありません。ドアを開いて降りる場所、荷室から買い物袋を取り出す余白、家へ向かう通路まで考えます。将来の車の買い替えや収納も、最初から相談すると計画がまとまりやすくなります。

雨の日でも落ち着いて荷物を下ろせる。工具や自転車用品が一か所に片づく。休日に愛車を眺める時間が生まれる。そうした変化から「譲れないこと」を選び、増築案と別案を同じ条件で比べてみましょう。

進める順番:希望を整理する → 図面と現地を調べる → 工事範囲をそろえる → 税込総額と使い勝手を比較する。この順番なら、価格と完成後の暮らしを一緒に検討できます。

知りたい内容から読む

  1. 増築価格と公開事例
  2. 自宅に増築できる条件
  3. 広さ・動線・設備の選び方
  4. 工事までの流れと工期
  5. 予算に合わせたプラン比較
  6. 見積もり依頼文とよくある質問

ビルトインガレージの増築価格|概算と施工実例を分けて確認

約150万〜350万円という概算は「条件の確認」が前提

公開されている増築費用の解説には、ビルトインガレージの概算として約150万〜350万円の記載があります。広さは「8畳」とされていますが、併記された面積の換算条件は不明です。本記事では坪数や㎡数に換算していません。[4]

この概算では、公表・改定日、税区分、設計・申請費などの包含範囲を確認できません。したがって「税込350万円以内で、どの住宅にも1台分を増築できる」とは読み取れません。自宅の計画に使う際は、同じ工事範囲の見積もりに置き換える必要があります。

工事内容が分かる公開施工例を比較

工事の種類別に見る公表価格。安い順のランキングではありません。
工事の種類 公表価格・税区分 面積・用途と工事内容 公表日・不明な条件
既存ガレージにつながる増築 500万〜1,000万円(税込) 既存ガレージと増築部分を内部で行き来できる計画。電動シャッターを設け、車・バイクの保管や趣味の空間に。 2022年1月13日公開。面積・台数・正確な契約額・費用内訳は非公表。[1]
既存居室を車庫へ改修 228万円(税込) 木造住宅の1部屋を解体し、道路に面した部分を車庫に変更。床面積を増やす増築の実例ではありません。 本文で公開日の明示を確認できず。面積・細かな内訳は非公表。工期は当該工事で17日。[2]
既存和室をバイク用ガレージへ改修 150万円(税別) 10㎡の和室をバイク用に変更。自動車用の増築価格とは別です。 2021年9月16日公開。工期は当該工事で10日。[3]

各価格は資料公開時点の個別条件によるものです。全国平均、現在の一律料金、同じ仕様での比較ではありません。非公表の項目は推測で補っていません。税別150万円を税率10%で換算すると165万円ですが、これは編集上の換算額です。

「増築」と「部屋の改修」が違う理由

増築では、新しい基礎・屋根・壁をつくり、既存建物との取り合いを検討します。部屋の改修では、既存部分を利用できる一方、壁の撤去や開口部の変更、構造補強などが課題になります。どちらが安いかは、残せる部分と必要な工事によって変わります。

家全体のリフォーム費用を車庫の価格にしない

公開例には、ガレージ増築と家全体のリノベーションを合わせて、税別2,720万円とするものもあります。この金額には水まわりや居室の工事が含まれ、ガレージ単体額は確認できません。「ガレージ付きの実例」と「ガレージだけの価格」は分けて読みましょう。[5]

見積もりの内訳は「含む・別途・不要」をそろえる

本体価格が近くても、調査や外構まで含むかで支払総額は変わります。次の項目を各社の見積もりに照らすと、差の理由を確認しやすくなります。

確認する費用 具体的な範囲 見積もりに残したいこと
調査・設計・手続き 現況調査、設計、必要な申請・検査、登記関連 依頼先、担当範囲、費用の扱い
解体・撤去・処分 既存外壁、部屋、土間、庭の設備など どこまで撤去し、処分を含むか
地盤・基礎・構造 基礎、柱・梁、必要な地盤対応や補強 調査後に確定する項目と判断時期
母屋との接続 屋根・外壁の取り合い、防水、出入口 既存部分の復旧範囲と仕上げ
設備・内装 シャッター、換気、照明、コンセント、収納 商品・仕様・数量・電気工事
外構・工事中の費用 前面舗装、排水、乗り入れ、仮設、仮駐車 本体外の工事と施主手配の範囲

不明な追加費を「0円」と扱わないことも大切です。地中の状況などで後から判断する項目は、追加の条件・見積もりの時期・発注前の確認方法を決めておきましょう。

自宅に増築できる?敷地・構造・法規の3点を確認

ビルトインガレージの計画は、空いている場所の広さだけでは決まりません。敷地、既存建物、法規の条件を重ねて確認してから、実現できる形を絞ります。

敷地は「置けるか」と「車が出入りできるか」を分ける

  • 道路から曲がって入るときに、車体やミラーが柱・塀に当たらないか。
  • 敷地と道路に高低差があり、車の底を擦るような勾配にならないか。
  • 隣地境界、排水経路、給排水管、室外機などと干渉しないか。
  • 窓の採光や通風、玄関への経路を塞がないか。

擁壁や大きな高低差がある土地では、車庫本体以外の検討も増えます。写真だけで工事費を確定させず、敷地全体を見てもらいましょう。

木造でも検討できるが、柱や壁を自由には抜けない

車の出入口をつくるために、既存の柱や壁を撤去したい場合があります。しかし、その部分が建物を支えていれば、開口の取り方や補強を検討する必要があります。木造だから不可能、鉄骨だから必ず可能、という分け方はできません。

調査に用意する建物の資料

平面図、構造に関する図面、確認済証、検査済証、過去の増改築の記録などを探しておきます。手元にない資料があっても、すぐに諦める必要はありません。既存建物の状態や法適合の状況を調べ、必要な確認方法を設計者と整理します。[9][10]

建築確認は「10㎡以内なら不要」とだけ覚えない

建築確認の要否は、建物の規模・地域・工事内容で変わります。防火地域・準防火地域の外で、増築等の部分の床面積の合計が10㎡以内の場合には、確認が不要となる扱いがあります。ただし、確認が不要でも建築基準関係規定への適合は必要です。新築全般に使える免除でもありません。[7]

既存の部屋を車庫へ変える場合も、「床面積が増えないから申請不要」とは限りません。2025年4月以降に着工する木造2階建て等の大規模な修繕・模様替は、建築確認の対象です。主要構造部の一種以上について過半の改修を行う場合などが該当します。自宅の工事が対象になるか、工事範囲を基に設計者・管轄窓口等へ確認します。[8]

建ぺい率・容積率・固定資産税は別々に見る

項目 検討する内容 混同しないこと
建ぺい率 敷地面積に対する建築面積の割合 車庫の容積率緩和を、そのまま建ぺい率に使わない
容積率 敷地面積に対する延べ面積の割合。車庫等には不算入の扱いがある 不算入は条件付きで、無制限に増築できるわけではない
固定資産税 家屋としての課税・評価の扱い 容積率で面積を除けることと、非課税になることは別

車庫等の部分は、一定の範囲で容積率算定の延べ面積から除くことができ、その上限は延べ面積の5分の1と説明されています。用途地域、道路幅員、防火などの条件も含めて、計画図面で確認しましょう。[11]

一方、土地に定着し、外気を遮断し、用途に使える状態などの条件を満たす車庫は、家屋として課税されます。「車庫が住宅の5分の1以下なら固定資産税がかからない」という理解は誤りです。個別の評価や手続きは、自治体の資産税担当に確認してください。[12]

後悔しない広さと設備|車を降りてからの動線を設計する

1台・2台の広さは、車体寸法だけで決めない

「車1台なら何坪」と先に固定するより、実際の車と使い方を図面に置くほうが具体的です。壁の外側で測る面積と、車を置ける内側の寸法も違います。

車体+乗り降り+荷物の出し入れ+通路+収納を重ねて考えます。2台の場合も、1台分の面積や費用を単純に2倍にはできません。並列・縦列、柱の位置、シャッターの開口によって、構造と使い勝手が変わるからです。

実車で確認する場所 確認したい使い方
左右 ミラーを含む幅、ドアを開く範囲、チャイルドシートへの乗せ降ろし、人が立つ位置
前後 荷室の開閉、買い物袋の出し入れ、歩く場所、前面道路からの進入
高さ 車高、将来の車種、梁、照明、シャッターを開いたときの有効高さ
収納と出入口 棚やタイヤの奥行き、家へ向かう通路、出入口の段差と扉の開閉

雨の日の買い物を、計画の基準にする

車を止める。荷室を開ける。袋を持って家に入る。この一連の動きを紙に描いてみてください。玄関を通るのか、収納やパントリーに近い出入口を設けるのかで、必要な通路や扉の位置が見えてきます。

ただし、便利な動線と、車庫と住宅の空気を適切に分ける計画は両立させる必要があります。住宅との境界の扉・壁や、防火上必要な仕様を設計者に確認しましょう。

シャッターは開口・操作・音・保守をセットで選ぶ

電動なら、車から降りずに操作できる使い方を検討できます。一方で、開閉方式によって頭上や前方に必要な空間が変わります。「電動か手動か」と「どのように開くか」を別々に確認しましょう。

  • 有効な幅と高さは、現在と将来の車に合うか。
  • 寝室や隣家に近い場合、開閉音への配慮をどうするか。
  • 停電時の操作方法と、出入りする別の経路はどうするか。
  • 点検・消耗部品・修理をどこへ依頼するか。

換気・断熱・排水を整えて、家と気持ちよくつなぐ

排気とにおいを室内へ持ち込まない

車庫には換気計画が必要ですが、換気設備があれば長時間アイドリングしてよいわけではありません。排気ガスには一酸化炭素が含まれます。車庫内など換気が悪い場所や囲まれた場所ではエンジンを停止し、長時間かけたままにしないことが基本です。入出庫は使用車の取扱説明書に従います。[13]

音・温熱・水の扱いも、間取りと一緒に

寝室の近くなら音、居室と接するなら断熱や空気の流れを検討します。雨水を持ち込む床の仕上げ、段差、排水も確認したい部分です。EV充電を考えている場合は、対応する設備や電気容量、配線経路をあわせて相談しましょう。

車や自転車、工具が整然と収まる空間は、見た目だけでなく日々の片づけにも役立ちます。収納を増やすときも、乗り降りと避難・出入りの経路を狭めない配置にします。

相談から完成までの流れ|工期と工事中の暮らしも計画

工事の前に、現況調査と設計の時間を確保する

増築の完成日は、施工日数だけでは決まりません。建物の資料を調べる時間、現地調査、設計の打ち合わせ、必要な手続き、設備の手配を含めて考えます。

  1. 希望を整理:駐車台数、車種、困りごと、完成後の使い方、予算の上限を伝える。
  2. 現況調査:敷地、既存建物、図面、道路との関係を確認する。
  3. 設計と見積もり:増築の可否、間取り、構造、設備、工事範囲を具体化する。
  4. 必要な手続き:確認申請などの要否と担当を整理し、必要な手続きを進める。
  5. 工事:工程に合わせて仮駐車、荷物の移動、生活動線を確保する。
  6. 完成確認:必要な検査、設備の動作、仕上がり、使い方、維持管理を確認する。

確認が必要な工事では、着工前に手続きを済ませ、対象となる工事の完了後には完了検査も受けます。手続きの担当と費用を、設計・契約の段階で明確にしておきましょう。[7]

「17日で完成」は、特定の改修実例の記録

前掲の居室を車庫にした税込228万円の実例では、工期は17日とされています。これは、その住宅で行った改修の施工期間です。増築一般の工期や、相談から完成までの期間には置き換えられません。[2]

自宅の見積もりでは、調査・設計・手続き・設備手配・工事を分けた工程表を依頼しましょう。母屋の改修を同時に行う場合は、生活への影響も確認します。

住みながら工事をする場合の確認項目

  • 工事車両の位置と、普段の車の仮駐車場所。
  • 家族が通る経路と、作業範囲を分ける方法。
  • 騒音・粉じんが出る工程と、出入口が使えない時間帯。
  • 電気・水道などが一時的に使えなくなる可能性。
  • 天候や調査結果で工程が変わる場合の連絡方法。

住みながら可能かどうかは、建物と工事範囲によります。外壁を開ける期間や居室の使い方まで共有し、無理のない工事計画を選びましょう。

価格を抑えるには?欲しい暮らしを残してプランを比べる

増築・部屋の改修・独立型・カーポートを目的で比較

雨の日の移動を楽にしたいのか。車を囲われた場所に保管したいのか。趣味や収納にも使いたいのか。優先する目的で、検討する案は変わります。

方法 向いている希望 計画で確認すること
住宅につながる増築 家との行き来を含めて、新しい車庫空間をつくりたい 敷地の余裕、母屋との接続、基礎・構造、防水、法規
既存の部屋を改修 今ある建物内の空間を車庫に使いたい 居室が減る影響、開口、構造補強、段差、道路との関係
独立型ガレージ 敷地内に囲われた保管場所をつくりたい 設置位置、基礎、申請、家までの動線、風雨・積雪への対応
カーポート 主に屋根を設け、車まわりの雨よけをしたい 風雨の吹き込み、地域条件、柱位置。囲われた車庫とは用途が異なる

別の工法なら必ず安くなる、とは限りません。撤去や基礎、地盤、設備までそろえた条件で比較します。今の家で可能な方法を確認しながら、予算との接点を探しましょう。

独立型の設置費込み価格は、別案の目安にする

施工会社の公開案内には、メーカー製の独立型ガレージを後から設置する例として、1台用は税込250万円、2台用は税込430万円という設置費込み価格があります。型番・面積や、基礎・土間・申請などの詳しい包含範囲は非公表で、価格の公表・改定日も確認できません。対応地域も限定された案内で、ビルトイン増築の価格ではありません。[6]

このような価格は、「別棟の案も取り寄せてみる」ための参考に使います。家につなぐ工事と同じ条件として差額を計算しないようにしましょう。

なお、独立型でも、既存住宅と同じ敷地に付属建物を追加する場合は、建築手続き上の「増築」に当たることがあります。別棟というだけで確認申請が不要になるわけではありません。[15][7]

削らない工事と、選び直せる仕様を分ける

予算調整では、構造上必要な工事、防水、法令に合う仕様などを安易に省かないことが大切です。そのうえで、内装の仕上げ、収納の量、照明、シャッターなどを比較します。

優先順位の付け方

  • 必ず実現したい:家への移動、必要台数、乗降の余白など。
  • 仕様を比べたい:仕上げ材、収納、操作方法、照明など。
  • 将来の準備だけしたい:予定している設備に向けた配線経路など。

今すぐ使わない設備を後回しにする場合も、後工事のしやすさや費用を確認します。初期費用が小さくても、後から壁や床を大きく直すなら、合計では割高になることがあります。

維持費も含めて、暮らしの価値を考える

完成後には、シャッターの点検や修理、照明等の電気、外装の維持管理、税負担なども考えます。月極駐車場を解約できる場合でも、工事費を月額賃料で割った数字だけで「何年で元が取れる」とは決められません。

費用に加え、雨の日の負担、収納の使いやすさ、愛車を身近に置ける満足感も、判断の軸になります。自分たちにとって大切な変化を言葉にすると、必要な工事に予算をかけやすくなります。

見積もりの依頼文とQ&A|自宅の増築価格を具体的にする

コピーして使える、ガレージ増築の相談文

最初の相談では、完璧な図面を用意する必要はありません。分かる範囲の情報と、叶えたいことを伝えましょう。以下の文中の「未定」は、そのまま残して使えます。

既存住宅につながるビルトインガレージの増築を検討しています。建物の調査・設計を含め、実現可能な方法と見積もりをご提案ください。

所在地:____
建物の構造・築年数:____/不明
駐車したい台数・車種:____
将来の買い替え予定:____/未定
手元にある図面・確認済証・検査済証:____

今困っていること:____
必ず実現したいこと:____
収納・趣味スペースなどの希望:____
予算の上限:____万円/相談して決めたい
希望時期:____/未定

増築の可否、必要な補強、母屋との接続、防水・換気、申請等を確認したいです。設備・外構・設計等を含む税込総額と、別途になる項目を分けてください。

可能であれば、増築案と、部屋の改修・独立型などの別案も比較したいです。工期のほか、調査・設計・手続きの期間、工事中の駐車方法も教えてください。

写真は4つの視点で用意する

①建物全体、②増築したい場所、③道路から車が入る経路、④接続したい外壁・室内。この4つがあると、言葉だけでは伝えにくい敷地と建物の関係を説明しやすくなります。寸法は分かる範囲で添え、最終的には現地で確認してもらいます。

届いた見積もりは、5項目で比べる

  1. 工事範囲:調査・申請・基礎・接続・設備・外構が含まれているか。
  2. 不明点:追加の可能性と、確定する時期が示されているか。
  3. 使い勝手:乗降、荷物、収納、家への動線が希望に合うか。
  4. 進め方:設計と施工の担当、工程、変更時の確認方法が明確か。
  5. 完成後:保証の対象、点検、修理窓口、維持費を確認できるか。

よくある質問

Q.200万円や300万円で増築できますか?

公開概算には約150万〜350万円の記載がありますが、税区分や含む工事が明確ではありません。200万円・300万円で自宅に実現できるかは、敷地、構造、面積、接続方法、設備によります。予算の上限を伝え、その範囲で可能な案と必要な追加工事を確認しましょう。[4]

Q.1台用と2台用は、価格が2倍になりますか?

単純に2倍とは限りません。調査や設計など共通する費用がある一方、開口を広げるための構造やシャッターで費用が変わります。実車の配置と乗降スペースを入れたプランで比較してください。

Q.今あるカーポートの上に部屋を増築できますか?

既存のカーポートを、そのまま上階の部屋を支える構造として使えるとは限りません。基礎や柱などを含めた別の建築計画として、設計者による確認が必要です。「屋根があるから、上に載せるだけ」と考えないようにしましょう。

Q.確認済証や検査済証が見つからないと増築できませんか?

資料がないことだけで、直ちに可否が決まるわけではありません。既存建物の調査と、法適合の状況を確認する方法を設計者に相談します。後から行った改修があれば、その履歴も伝えてください。[9]

Q.家の近くにガレージを置けばビルトインになりますか?

別棟のガレージを近くに置くだけでは、住宅と一体のビルトインガレージとは計画が異なります。雨に濡れにくい経路を設ける案も含め、必要な動線と建築上の扱いを確認しましょう。

ビルトインガレージの増築は、車を置く面積を増やすだけの工事ではありません。帰宅から荷物を片づけるまでの時間や、休日の過ごし方を変える計画でもあります。

まずは「今いちばん困っていること」と「完成後にしたいこと」を一つずつ。その希望を、自宅の条件に合ったプランと見積もりへ変えていきましょう。

引用元・参考資料

以下は価格・制度・サービス内容を確認した資料です。確認日:2026年10月15日。画像は本記事用のAI生成イメージ・概念図であり、掲載施工実例を撮影・再現したものではありません。

  1. [1] LIXILリフォームショップ ozaco(施工店掲載)「ガレージ増築工事」2022年1月13日公開。既存ガレージに内部接続する増築。公表費用は税込500〜1000万円。面積・台数・細目は非公表。
  2. [2] 山﨑建材「家事動線が200mも短くなりました! 八幡西区 I 様 ビルトインガレージリフォーム」既存居室を車庫にする改修。税込228万円・当該工事17日。公開日・面積は本文で確認できず。床面積を増やす増築と区別。
  3. [3] TOTO/施工店 有限会社パイプライン「和室をバイク好きなご主人のためにビルトインガレージにリフォーム 江戸川区(有)パイプライン施工」2021年9月16日公開。和室10㎡をバイク用に改修。税別150万円・当該工事10日。税込165万円は税率10%での編集部換算。
  4. [4] LIXILリフォームショップ「増築にかかる費用の相場|工事場所別・坪別の目安と費用を抑えるコツ」約150〜350万円は解説上の概算。税区分・包含範囲・改定日不明。面積表記は8畳と記載。併記の坪換算に不整合があるため記事では換算しない。
  5. [5] TOTO/一級建築士事務所エンラージ 日野支店「増築で叶えるビルトインガレージとこだわりのフルリノベーション」2025年2月28日公開。税別2720万円は増築と母屋全体の改修を含む金額。車庫単体価格として使用しない。
  6. [6] 大成住建「ガレージのある家」独立型アルシアの設置費込み1台用250万円・2台用430万円(税込)。母屋接続の増築価格ではない。型番・面積・基礎等の包含詳細は不明。対応エリア記載あり。
  7. [7] 岐阜県 建築指導課「建築物を建てる場合の手続きについて」2025年4月1日更新の建築確認制度案内。小規模増築の除外条件と、確認不要でも適合が必要な点を参照。
  8. [8] 国土交通省「木造戸建の大規模なリフォームは建築確認手続きが必要になります(2025年3月版)」木造2階建て等の大規模な修繕・模様替の確認対象を参照。すべての車庫化工事に一律適用しない。
  9. [9] 国土交通省「既存建築物の現況調査ガイドライン(第5版)/既存建築物の活用の促進について」2026年9月・第5版。既存建物の法適合状況と現況調査の考え方を参照。
  10. [10] 国土交通省住宅局建築指導課「既存建築物の増築等に係る建築基準法の運用の合理化等について(技術的助言)」2026年8月31日付の技術的助言。適用基準・緩和は技術的条件があり、個別計画で設計者が確認する。
  11. [11] 東京都港区「建築物の用途・高さ等の規制についてのご案内」建ぺい率・容積率・車庫等の不算入、防火等の制限を参照。地域固有の数値を全国共通にはしていない。
  12. [12] 佐野市 資産税課「家屋の固定資産税」家屋課税の条件と評価方法を参照。容積率の車庫不算入とは別制度。
  13. [13] トヨタ自動車「排気ガスに対する注意|GR YARIS 2026.03〜 取扱説明書」排気ガス・一酸化炭素と車庫内のエンジン使用に関する注意を参照。車種ごとの取扱説明に従う。
  14. [14] タウンライフエクステリア/タウンライフ株式会社「外構工事・エクステリア一括比較サイト」タウンライフエクステリアの無料一括見積もり・プラン・外構アドバイス・既存住宅リフォーム対応を参照。
  15. [15] 鹿児島市 建築指導課「建物を建築する場合、床面積の合計が10平方メートル以内の増築について確認申請は不要と聞きましたが本当でしょうか。」別棟でも同じ敷地への追加は手続き上の増築となり得る点を参照。制度全体は現行資料と併用。